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ゴムの厚さと保温力の話

更新日:1月10日

文:川南正


ときどき、お客さんからウェットスーツのゴムの厚さについて聞かれることがある。とくに冬場になると海水温はマックスに向けて冷たくなっていくこともあるから、フルスーツのゴム厚はとても重要な事柄だよね。ウェットスーツは寒さを防ぐことが目的だから、夏場であっても長いあいだ海に入っていれば、体温と海水温の差で、体から熱が奪われていくし、体に付いた水が蒸発していくときの気化熱によって体温が奪われていくこともあるので、ウェットスーツを着ることはサーフィンを続ける意味でも重要なアイテムなんだ。

 ウェットスーツの保温力はゴムの厚さに比例するということは前にも書いたけど(ゴムの保温力調査を参照)、ゴムが厚ければ厚いほど暖かいことがわかったのだけど、ゴムが厚いぶん動きが悪くなる。ゼロ・ウェットスーツではゴム厚は、5mm、3mm、2mm、1mmなどがウェットスーツの生地として使われているけど、冬用のフルスーツでは、5mm/3mmとオール3mmのゴム厚を用意している。それで、よく聞かれる質問は自分がいつも行くサーフポイントには、何ミリのウェットスーツがいいだろうかという相談だ。

 たとえば北海道の釧路周辺では1月は5℃で、2月に向けてさらに海水温は下がっていく。関東でも茨城の日立で1月は15℃、千葉の太東でもおなじく15℃ぐらい、湘南の稲村ケ崎でも17℃前後で、関東は真冬でほぼ13〜15℃ぐらい。もっとも暖かいとされる沖縄でさえ海水温は21℃前後しかなく、ウェットスーツなしでは長いあいだ海に入ることはできないんだよね。まあ、関東のサーフポイントに入るのであれば、ボディ部が5ミリ、袖が3ミリの5mm/3mmか、オール3ミリのフルスーツでいいんじゃないのかな。ほかにも、太っている人と痩せている人、年齢など個人差でも寒さの感じ方が異なるし、やる気とか元気といったその日の気分によっても寒さの感じ方が違う。さらに言えば、その日の海や天候の状態でも違うし、大きな波が立っていれば、アドレナリンが出てくるので、寒さを感じないケースもあるよね。

 ウェットスーツのカタチとゴム厚を選ぶ際に、もうひとつ重要なのが季節による気温と海水温の差なんだ。気温は空気なので温度は気候と天候に左右されるけど、海水温は空気と水の密度の違いによってタイムラグが生じる。たとえば、湘南では1月の平均最高気温が11℃で、海水温は17℃で、気温は2月、3月と上昇していくけど、水温は3月がマックスに冷たくて(13℃)、4月で気温と水温が逆転し(気温が18℃、水温は16℃)、8月には気温が34℃、海水温は27℃になり、その後10月にはまた逆転し、気温が22℃、海水温は26℃、11月は気温19℃、海水温は22℃、12月が気温13℃、海水温は20℃となる。こうしてみると12月の初旬までは長袖半ズボンのスプリングでもサーフィンできることが、データの上でも確認できるというわけだ。


ゼロ・ウェットスーツの6種類のフルスーツ。ゴムの種類は3タイプ、ゴム厚は5ミリから1ミリまで網羅している。まさにオールシーズンのフル・ラインナップです。



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