文:川南 正
ゼロ・ウェットスーツでは、ウェットスーツの生地は3種類のジャージを用意している。Extendはポリエステル系のジャージ生地で、Air Lightはナイロン系のジャージ生地。そして、ポリエステル系とナイロン系のふたつの糸の混紡ジャージ生地、シェルターを使っているのがZ-1だ。それぞれのジャージ生地の厚みは織り方によって異なるからはっきり言えないけど、0.何ミリという薄さ。ストッキングを思い浮かべていただければいいと思う。生ゴムの上から表に貼ったり、裏に貼ったりするんだけど、今、ゼロ・ウェットスーツの主流は、表がスキンで、裏にジャージ(3種類のジャージ)を貼るタイプと、裏・表ともにジャージ(3種類のジャージ)を貼るという2タイプのゴム生地が使われている。スキンでも現在2タイプがあって、なにも加工していないフラットスキンとプレスを施したメッシュスキンがある。ナイロン系のジャージ生地を使ったAir Lightは、糸自体も伸び率が比較的高くて、いちばんいいとされている。ただ、ナイロン系繊維は吸湿性があり、生地が乾きにくい性質なんだけど、なんでウェットスーツの素材として、そんな吸湿性のあるナイロン系のジャージを使っているのかというと、伸びを追い求めているからなんだ。伸びはそこそこで、価格的に安いほうがいいという向きにはポリエステル系のExtendが用意されている。肌触りとか着心地という点では、ポリエステル系もナイロン系も最近あまり違いは感じられないけど、マリンブルー色とかジャージの発色の点ではナイロン系が優る。ジャージ生地を供給する織り屋さん、メーカーがいくつかあるんだけど、メーカーがそれぞれ切磋琢磨して良いジャージを作ろうと努力しているんだ。最近では、ジャージがどんどんよくなっていて、全方向に伸びるストッキングの織り方で作っているらしいね。
両面ジャージを貼ったゴム生地(Extend)
発色のいいナイロン系のジャージ、Air Light。伸びもポリエステル系に比べていいので、着心地もいい。
ポリエステル系とナイロン系の比較
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