文:川南 正
前回、コブラシリーズの特徴は、袖の部分だけを薄いぺらぺらの1ミリの「フラットスキン」を使っていることにあると触れたが、今回はそのフラットスキンの特徴を書いてみたい。ゴムが生産されたとき、できあがってくる表面はすべてフラットスキンなんだ。ところがフラットスキンは表面が弱いので、2次加硫という工程を加える。ゴムの表面に熱を加えつつ押し固めるという加工なんだ。そのプレスするときの金型によって「シャークスキン」とか「メッシュスキン」などと呼ばれているが、メーカーによってそれぞれ名前や呼び方が異なっている。ゼロ・ウェットスーツでは、細かめのメッシュの金型(パターン)のスキンを使用していて、それを「スモークスキン」と呼んでいる。
2次加硫をしていないフラットスキンは表面が弱いかもしれないが、スモークスキンに比べて軽く、伸びも良くて、保温性もあるので、コブラシリーズでは、袖にはフラットスキンを使っている。ただ表面が弱いので、ツメで引掻いて生地を切ってしまうという難点があるが、1ミリのフラットスキンは柔らかくて伸びもあるので、比較的ツメが立てにくいので、注意しながら着脱すれば問題はない。
ということで、ゼロ・ウェットスーツでは、コブラシリーズのウェットスーツのなかでは、ロングスリーブのスプリングか、フルスーツのどちらかがお薦め。ロングスリーブのウェットスーツは風よけとか、いろいろ使い道がある。真夏、フルスーツを着ていれば日焼け防止にもなる。2時間ぐらい海に入っているぐらいだったらあまり日焼けしないけど、真夏の炎天下で2ラウンド入っていると、体が火膨れになってしまう。それを防ぐためにも長袖のフルスーツを着たいんだけど、そうすると暑いというのが問題になるじゃない。でもコブラだったら、薄手でそれほど暑くならないし、もし暑いと感じたら、首から水を手で入れてあげれば涼しくなるし、背中のジッパーを少し開けて風を入れてもいい。真夏、コブラのフルスーツをそういう着方をしている人も多い。一般的には、暑くなればウェットスーツをどんどん小さいものに着替えていって、最後はベストだけど、ゼロ・ウェットスーツでは、ウェットスーツの新しい提案は、「真夏は、コブラシリーズのフルスーツか、ロングスリーブのスプリングを着よう!」
Full Suits ¥70,000
Seagull ¥65,000
L/S Spring ¥55,000
S/S Spring ¥50,000
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