ベスト(Vest)
文:川南 正
もともとベストもジャケットも、それからショートジョンもロングジョンもダイビングからきているウェットスーツ・アイテムなんだ。サーファーはウェットスーツのズボンは肩まであるものという考えなんだけど、ダイビング用としては、へそまでしか丈がないズボンがある。もちろん半ズボンも長ズボンもある。そのズボンタイプのウェットスーツと組み合わせて着る上半身のウェットスーツというものを考えると、ベストがあって、ジャケットもある。
かつて、ダイビング用ウェットスーツは長ズボンにジャケットというツーピースの組み合わせだったので、ズボンが下に落ちないように、またジャケットが上にずり上がっていかないように、ビーバーテイルが付いたジャケットを着たんだ。だからそういう意味でベストがあってもおかしくない。つまり、ベストというのは、ショートジョンの上だけ、ロングジョンの上だけの感覚なんだろうね。
一番価格が安いのがベストで、次に半袖ジャケット、それから長袖ジャケットという具合に値段が高くなる。サーフィンの場合はトランクスにベストの組み合わせがいい。ちょっとお腹を冷やしたくないときや、サーフボードで胸が擦れるといったときにベストを着るのがお奨め。たとえば、裸でサーフィンしていると背中が冷えてくるんだね。お腹は腕でカバーできるけど、背中はカバーできないので、ベストを着ていればちょっとした冷えにもしのげるということなんだ。基本的に、ベストだけでは保温力はそれほどない。
ゼロ・ウェットスーツでは、動きやすさを考慮してゴム厚は2ミリ。ベストで寒ければ、ジャケットを着ればいい。もちろんオーダーがあれば3ミリ厚のベストも作るよ。ベストは、ないよりあったほうが暖かいという理由で存在しているんだ。ベストはラッシュガード代わりに着るという人も多い。真夏の暑いときは、タンクトップが気持ちいいのと同じで、ベストを一枚着てサーフィンするのは、夏のサーフィンの醍醐味だよね。
価格
バックジッパー・タイプ Extend Air Light
ベスト ¥23,000 ¥28,000
フロントジッパー・タイプ Extend Air Light
ベスト ¥28,000 ¥33,000
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